インサートナットの中でも汎用性が高い「スタンダードタイプ」。その形状や構造の違いによって、作業効率や取り付け精度に大きな影響を及ぼします。本記事では、片面タイプと両面タイプそれぞれの特徴や、導入時に意識すべき選定ポイントについて詳しく解説します。
片面タイプのインサートナットは、一方の面だけに面取りが施されている形状が特徴です。圧入時の方向が固定されるため、部品を正確に組み込むことができ、製品の安定性を維持しやすくなります。また、ナットの方向を統一できるため、ライン作業などで品質を一定に保ちやすい点も利点です。
特に、自動車部品や家電製品のように大量生産を前提とした組立工程では、片面タイプの方が作業効率を高めやすい傾向があります。製造工程の管理がしやすく、熟練度に関係なく一定の品質を確保できる点が支持されている理由といえるでしょう。
両面タイプは、ナットの両側に面取りが施されており、どちらの方向からでも圧入が可能な構造です。このため、部品を取り付ける際に向きを確認する必要がなく、作業手順を大幅に簡略化できます。特に、自動組立ラインや多品種少量生産の現場では、方向確認の手間を省くことで生産スピードを高められるのが強みです。
また、圧入ミスの防止にもつながり、結果として不良率の低下が期待できます。両面タイプを導入することで、作業者の負担を減らしつつ安定した品質管理を実現できる点が、多くの製造業で評価されている理由といえます。
インサートナットのスタンダードタイプを選ぶ際は、作業環境や工程の自動化レベルを考慮することが重要です。例えば、手作業が中心のラインでは片面タイプが扱いやすい傾向があります。一方で、自動圧入機やロボットを活用する工程では、両面タイプを採用することで効率化が図れます。圧入方向を気にせず組み付けできるため、工程の標準化にも役立ちます。
導入前に作業フローを見直すことで、最も適したタイプを選定できるでしょう。結果として、品質と生産性の両立が可能になります。
両面タイプは作業性に優れている一方で、製造コストがやや高めになる傾向があります。そのため、製品の特性や要求精度に応じて、コスト面とのバランスを検討することが求められます。例えば、部品数が多く、組立時間の短縮が重要な製品には両面タイプが適していると言えるでしょう。
一方で、明確な圧入方向が定められた製造工程では、片面タイプのほうが経済的です。生産コストを抑えつつ品質を確保するためには、製品仕様や工程条件を踏まえて最適な選択を行うことが大切になります。
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