近年は軽量化を目的にさまざまな分野で素材の樹脂化が進んでおり、さまざまな製造現場での需要が高まっています。しかし、樹脂製品やプラスチック素材の接合を行う際には、素材にそのまま接合を行うと金属と比べて強度が足りず、ボス割れなどを起こしてしまう可能性があります。
インサートナットは、こうした樹脂製品の接合部の強度を高めるために使用される樹脂用締結部品です。インサートナットの固定方法にはさまざまな種類があり、それぞれの特徴に応じて適切な素材などが異なります。ここでは、インサートナットの主な取り付け方式について解説します。
圧入方式は、ポンチやハンマーを使ってインサートナットを素材に圧入する方法です。素材の下穴に対してインサートナットを固定し、ポンチとハンマーを用いてナットを圧入します。熱源が不要で作業も簡単ですが、素材の特性によってはボス割れを起こすことがあるため、太めのボス径が必要となる点には注意が必要です。
熱圧入方式は、ハンダゴテなどの熱源を使用してインサートナットを圧入する方法です。熱によってプラスチック素材が柔らかくなることを利用し、インサートナットを所定の位置に圧入します。プラスチック素材が溶けた後、時間経過とともにプラスチックが固まることで高い強度が得られるうえに、素材側のボス形状の影響を受けにくいというメリットもあります。
拡張方式は、インサートナットを素材に打ち込んだ後、専用のポンチを使って先端部分を拡張することで固定する方法です。熱源を必要とせず、素材側のボス形状の影響を受けにくいというメリットがあります。インサートナットの先端部分が素材内部で拡張されることで、高い強度で固定できるのも強みです。また、薄い肉厚の素材にも使用可能であり、幅広い材質に対応できます。
成型時インサートは、プラスチック素材の成形加工時にインサートナットをあらかじめ埋め込む方法です。金型にインサートナット用の埋め込み箇所が必要となりますが、溶けた樹脂がインサートナットの周囲に回り込んで固まることで、高い強度が得られるのが特徴です。成形後にインサートナットを取り付ける作業が不要となるため、工場などの量産に適しています。
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